
少し前では、アベノミクス効果や仮想通貨バブルの影響も相まって、金融資産 1億円を達成した方などは「億り人」などという言葉で表現されました。
大金である1億円という金額ですが、100万円という少額からの元手で達成すること事は果たして可能なのか?
この記事では、1億円を貯める為に必要な知識や方法を解説しています。
決してギャンブル的な要素ではなく、誰しもが健全な行い方をすれば達成できる内容としてお伝えしていきます。
この記事から分かること
・1億円を貯める為のプラン構築が行える
・積立投資の複利効果が理解出来る
・積立投資に最適な2つの投資商品が理解できる
ぜひこの記事を参考にしていただき、老後2000万円問題に備えていきましょう。
目次
1億円を貯める為に知っておくべき知識
現在の年齢から、自分が何歳までに1億円を到達したいのかによって期間は変わってきます。
1億円の資産を達成する為には毎月どれほどの貯金が必要かを見ていきましょう。
確実にお金が増える貯金だけで1億円を貯めるには?
毎月の給料から貯金を行い1億円に到達するには何年かかるのか?
それぞれのケースで計算していきます。
10年で1億円を達成したい場合
10年=120ヶ月
1億円÷120=83万円
1ヶ月に83万円を貯金
20年で1億円を達成したい場合
20年=240ヶ月
1億円÷240=41万円
1ヶ月に41万円を貯金
30年で1億円を達成したい場合
30年=360ヶ月
1億円÷360=27万円
1ヶ月に27万円を貯金
35年間で1億円を達成したい場合
35年=420ヶ月
1億円÷420=23万円
1ヶ月に23万円を貯金
貯金だけで1億円にするのは非現実的?
上記の計算式で見ていただいたように、貯金だけで1億円を達成するにはかなりハードルが高い事が伺えます。
国税庁の調査によると、日本の平均給与は430万円ほどと言われています。
430÷12=35
毎月35万円の給与を得ている計算ができます。
しかし、ここから社会保険・所得税・住民税・年金などが給与から天引きされる為、実際には30万円前後の手取りという形になり、毎月の食費・家賃・光熱費・交際費などを考えると、とても難しい額であることが分かります。
仮に一番長い期間で考えても、25歳から60歳まで欠かす事なく毎月23万円を貯金に回せる方は、日本に問わず世界を見ても一握りであることが確認できます。
貯金であれば確実にお金を増やす事ができますが、それだけでは金額に限界があるのです。
なぜ投資であれば1億円に到達可能なのか?
では、一体どうすれば1億円に到達できるのか?
この記事のタイトルでもある様に、「積立投資」を行う事によって1億円という金額を達成出来る可能性が高まります。
投資の世界では、買った金額よりも高い金額売却を行い利益を確保する「キャピタルゲイン」という方法があります。
こちらは短期的な売買を行い、負けと勝ちを繰り返しながら利益を確保していく手法となっており、一般人はおろかプロでもかなりのテクニックが必要となっている為、当記事ではオススメはいたしません。
安定的に資産を増やしていくのであれば、もう一つの「インカムゲイン」と呼ばれる方法があり、こちらの方法で資産を増やして行くことをオススメします。
インカムゲイン
投資には複利の効果がある
「インカムゲイン」の醍醐味は、複利という効果によってお金が増える期待が持てるという点です。
複利とは?
まずは複利効果がなく、純粋に毎月1万円を30年間続けた場合を見ていきましょう。
1万×12ヶ月×30=360万円
複利効果の働かない30年後の資産は360万円です。
毎月1万円を複利効果なしで行うとこの様なグラフになり、円を描かずに真っ直ぐ線が伸びて行っている事が確認できます。
次に複利効果を持たせた積立金額をみていきましょう。
こちらは毎月1万円の積立を30年間行い、年率5%で運用した成績です。グラフを見ていただくと分かる様に、円を描きながら資産が増えていっています。
複利効果が働き、元本よりも利子の金額の方が上回っているのが確認できます。
複利効果なしで貯金を行なった場合、30年後の貯蓄額は360万円ですが、年率5%の複利効果がある場合は832万円という金額になります。
毎月1万円という金額を投資しただけで500万円に迫る差が生まれた形となり、この投資の複利効果を利用してお金を増やしていけば、1億円という金額が見えてくる事になります。
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100万円のお金を確実に増やし1億円にする積立投資
手元にあるお金が100万円であるとした場合、35年間で1億円にする為には年間14%のリターンが必要になります。
年間14%のリターンという数字は不可能ではない数字ですが、達成するには非常に難しい数字と言えます。市場の影響などにも左右される為、運の要素が高まります。
毎月5万円を積立投資に回す
確実性を持たせる為に、給与から毎月5万円を積立投資に回すと一気に達成率が高まります。
5万円という金額でしたら毎月の家計をやりくりすれば決して難しい金額ではありません。
元本にプラスして、毎月5万円・年間60万円を積立投資に回すことが出来れば、年間のリターン率7%で1億円を達成することが出来ます。
年間7%のリターンであれば、連続配当記録を更新している外国株や投資信託などに投資することによって、より現実味のある形で資産1億円を達成することが可能になります。
こちらは毎月5万円を35年間貯金した金額です。
毎月5万円・年率7%・35年間の運用でおよそ7000万円もの差が生まれます。
7000万円という金額であれば、都内有数の一等地にマンションを一括購入できる金額です。
安めのアパートの家賃が、やがては大きなマンションが購入できるほどにもなるという事です。
なぜ積立投資が難しいのか?
先述した内容を確認していただいた通り、手法としては毎月決まった金額を投資していくものである為非常にシンプルです。
しかし、これは誰しもが出来る事ですが、続けていくには我慢と辛抱が必要となってくる為、手法は真似出来ても、実際に数十年後も続けられている方は一握りと考えて良いでしょう。
例えば、世の中には数多くのダイエット方法が公開されています。テレビの特集や書籍に至るまで数多くの方法が紹介されており、次々に新しい情報が公開されています。
極端な話ですが、ダイエットをしたいのであれば、断食を行えば体重はおのずと減っていきます。食事をしていない為、筋肉量が落ちる、停滞期などの問題はありますが、継続して行えば確実に体重は落ちます。
同じ事は筋トレなどにも言える事です。適切なトレーニングとタンパク質や脂質などを考慮した食事を取り続ければ、個人差はあれど誰しもが体が見違える状態になります。
非常にシンプルな行動を続けるだけですが、これらを続けるには非常に過酷な為、オススメのダイエット用品が出たらすぐに飛びつき、一時的にやる気を上げても結果的には見向きもしなくなり、ダイエットの反動から暴飲暴食を繰り返し、ただお金と時間を浪費してしまう結果になってしまう方が多くいらっしゃいます。
シンプルかつ継続的に行うだけなので、本来は書店などに数多のダイエット本が並ぶ必要はありません。継続が難しいからこそ新しいものが生まれ、継続が難しいからこそ途中で辞めてしまうのです。
投資の世界も一緒です。
目標を達成するには非常にシンプルな行動を継続して行うことが大事です。
「シンプルに続ける」
これを大前提においてください。
どの様にすれば継続して積立投資を行える様になるのか?
では、どの様にして継続して積立投資を行える様にすれば良いのか?
サボりグセのある方でも継続して行動を実行していくには2つの方法があります。
継続する為の2つの方法
・給与としてあらかじめ計算しない
・定期購入の設定をしておく
詳しく確認していきましょう。
給与としてあらかじめ計算しない
毎月貯金を行うには2つの方法があります。
「予め決まった貯金額を口座に貯めていく方法」と、「余った金額を貯金する」といった方法です。
効率よく資産を増やしていく為には、予め決まった貯金額を口座に貯めておく方を選んでおくと、ストレスなく積立投資を行うことが出来ます。
30万円の収入があった場合、まずは5万円を引いた金額である25万円を給与として考え生活を行う事です。
銀行に給与から振り込まれたら、すぐに別の銀行口座や証券口座に振り込んでしまうと良いでしょう。手数料はかかってしまいますが、銀行口座では定額自動送金という形で毎月決まった金額を指定の口座に振り込む事が出来ます。
通常は家賃や光熱費などの振込に使われたりもしますが、この方法を使えば手間なくお金の移動が行えます。
そして、節約などで余ったお金を更に貯蓄などに回していきましょう。
定期購入の設定をしておく
給与の管理が整ったら、次に行うのは投資商品の定期購入の設定を行う事です。
定額自動送金はお金を移動する方法でしたが、次に行うのは定期的に購入するといった方法です。
金額や購入時期を設定しておけば、口座にお金があれば後はネット上のシステムが購入してくれる為、こちらも手間がかかりません。
日々の仕事や育児をしながらでも、最初の設定さえ行っておけば大丈夫ですので、大きく生活リズム等を変える必要はありません。
定期購入できる主な投資商品
・投資信託
・米国株式
・ETF・定期買付
・外貨建MMF
そして定期購入をサポートしてくれる節税効果を持った国の制度もあります。
資産構築の強い味方
・つみたてNISA
どの投資商品を選べばいいのか?
積立投資の魅力がわかったところで、次に行うのはその投資先です。
世の中には数多くの投資商品が紹介されている為、どの分野に投資を行って良いのか迷いが生じてしまいます。
ここでは2つの投資商品に絞り、その魅力やメリット・デメリットなどを解説していきます。
確実性が期待出来る投資先「米国株式」
配当金を再投資する事で複利効果を大きく発揮できる商品の1つに「米国株式」があります。
現在はネットの普及により、気軽に外国株式を売買できるようになりました。
その米国株式のオススメの理由やデメリットなどを確認していきましょう。
米国株式をオススメする理由
米国のジェレミー・シーゲル博士の著書「株式投資」において1802~2006年までの204年間の間で、いずれの時代も株式投資の方が債券よりもリターンが良かったという研究がなされています。
安定とされる債券ですが、それ以上に「米国株式」は魅力的であり、長期的な運用を行う上でもっとも大きいリターンが期待できるという訳です。
短期的な下落はあろうとも、長期的に見れば綺麗な右肩上がりのグラフになっている為、確実性が見込める投資先となっています。
米国株式のメリット
上記で外国株式が優れている事をご紹介しましたが、それ以外にも優れている点があります。
・馴染み深い企業が上場している
・連続増配銘柄を狙える
・1株からでも購入可能
馴染み深い企業が上場している
誰しもが一度は口にした事があるコーラを作った「コカ・コーラ」や、毎日目にするスマートフォンを作り上げた「Apple」などの有名企業が上場しています。
日本株式よりも馴染みの深い企業の株式を購入する事が出来ますので、参入のハードルはかなり低く設定する事が可能です。
連続増配銘柄を狙える
先述した「コカ・コーラ」そして老舗の「ジョンソン&ジョンソン」などは50期以上の連続増配、「プロテクター&ギャンブル」は60期以上の増配など、米国株式では100を超える数多くの企業が連続増配を達成しています。
アメリカでは、およそ半世紀に渡って配当金が増え続けてきた訳ですが、日本の連続増配のトップとされる「花王」でさえも30期という数字となっています。
あのバークシャーハサウェイのウォーレン・バフェットも数多くの増配銘柄に投資を行い、資産を6兆円にまで伸ばしています。
1株からでも購入可能
米国株式の買付は1株から保有可能となっており、少額からでも投資することが可能となっています。
日本の株式では100株単位が普通なので、株価が1000円だった場合10万円が必要となりますが、1株の場合であれば1000円で購入することが可能なため、超一流企業の銘柄を保有することも難しくありません。
しかし、小単位での購入は逆に購入手数料が割高になってしまいますので注意が必要です。
米国株式のデメリット
外国株式の大きなデメリットは2つです。
・確定申告が必要
・市況の影響
確定申告が必要
日本株同様、米国株にも税金がかかってきます。
日本株では20.315%の税率(所得税15.315%・住民税5%)がかかりますが、外国株で得た配当金では更に現地課税がかかってきます。現地課税の税率は10%となっており、確定申告をすればこの現地課税分である10%は返還されます。
市況の影響
投資全般の言える事ですが、どんなに業績が良くても株価が下落する事があります。為替のリスクや世界情勢などの影響によって市場が冷え込み、暴落に至ってしまいます。
投資をする上でリスクは付いて回るものです。世界情勢が悪化となれば米国株だけに留まらずに日本の株式にも影響します。
しかし、これまで様々な問題があった中でも、日本と違い米国株では連続増配を行えている為、一時的な株価の下落はあっても、それを持ち直す力があります。
むしろ市況が悪化した際には、安く株式を保有できたくらいの気持ちの余裕があると尚良いでしょう。
確実性が期待出来る投資先「投資信託」
投資信託は、投資家である私達からお金を集め、専門のプロが運用する投資商品です。
投資した金額に応じて分配金が支払われ、投資先としては株式や債券など、幅広くに投資を行いリスク分散をしています。
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投資信託のメリット
投資信託のメリットは3つあります。
投資信託の3つのメリット
・少額からでも積立投資が行える
・パッケージ化されている為リスク分散が期待できる
・プロによる運用
少額からでも積立投資が行える
投資信託のメリットは少額からでも投資を行えることです。毎月100円という金額から投資が行える為、ハードルがもっとも低いとされます。
毎月5000円、1万円、3万円と自身の給与や家計に合わせて無理なく投資を行える事ができます。
毎月の設定金額が高いと、途中で辞めてしまうなどのリスクも少なく、本業で給与が上がった際などは再び購入金額の設定も行えます。
また、少額で大手企業や日本有数の不動産などに投資が行えるのも非常に大きなメリットの1つです。
パッケージ化されている為リスク分散が期待できる
投資信託の投資先は先進国に特化した株式や、不動産特化したものまで様々です。
商品ごとに投資先が異なる為、自身の興味や馴染み深い場所へ投資をおこなっている投資信託を選ぶと良いでしょう。
プロによる運用
投資信託は、その名の通り「信じて託す」という言葉が使われています。
資産運用の知識や経験がない方でも、プロが情報招集や分析を行い、銘柄を選択して投資を行っています。
運用に費用はかかるものの、投資に自身のない方や経験が浅い方が参入できるようハードルが低く設定されています。
投資信託のデメリット
投資信託の大きなデメリットは3つです。
投資信託の3つのデメリット
・買付手数料
・管理手数料
・解約手数料
買付手数料
投資信託のデメリットの1つに買い付け手数料の存在があります。手数料自体はさほど高額なものではないですが、チリも積もれば山となるという言葉のように、期間や購入回数が増えていくほど高額になっていきます。
手数料は各証券会社や投資信託を販売する会社によって異なります。
管理手数料
他の投資商品と大きく異なる点として「信託報酬」「監査報酬」というものがかかります。「信託報酬」は投資信託を運用するのに必要な管理手数料となっており、また、決算ごとの監査の際に必要な手数料として「監査報酬」というものを支払う必要があります。
これは購入時の一時的なものではなく、投資信託を保有している間は常に発生するコストです。一般的な管理手数料は年間あたり資産額の0.3%〜3%程度かかると覚えておきましょう。
解約手数料
投資信託を売却する際には解約手数料である「信託財産保留額」と呼ばれる費用が発生いたします。
投資家からお金を集め運用を行っている為、大口の解約が出た際などはポートフォリオを動かす必要があり、現在投資信託を保有している方が支払うのではく、解約者が支払う仕組みとなっています。
商品によっては解約手数料が発生しないものもある為、事前の購入時にチェックを行っておきましょう。
解約時の手数料は一回のみで、資産額の0.1〜0.5%程度で計算しておきましょう。
3つのデメリットを紹介してきましたが、投資信託には購入の際に手数料が発生しない「ノーロード」と呼ばれる商品もラインナップしています。
購入時に手数料が発生しない為、積立期間が長ければ長いほど効果を発揮します。
毎月の積立を行う場合は、「ノーロード」という名前のついた投資信託に注目してみましょう。
月に5万円の投資から1億円の資産を目指す
ここまでは投資の重要性・期待ができる投資先をご紹介してきました。
更に、月に5万円の積立から1億円の資産を目指す投資セミナーがあります。
この記事ではご紹介しきれないほどの知識、現在の市況に合わせた投資の勉強が行えるセミナーとなっています。
ゴイチセミナーはオンラインでの参加も可能になっており、無料で受講が可能です。
更に知識を深めたい方はコチラを体験してみると良いでしょう。
1億円を目指す積立投資のまとめ
100万円から1億円を目指す為の積立投資をご紹介してきました。
ある程度のリターンを求めるのであれば、それ相応のリスクが必要となってきます。「外国株式」「投資信託」ともに元本保証はありませんが、長期的に見れば安定したリターンを稼ぎ出してくれます。
株式やFXなどで短期的な売買を繰り返す方が一気にお金が増えていく可能性は高いですが、逆にほとんどの方が資産を減らしてしまっています。
短期的にお金を稼げてもそれが持続をせずに衰退してしまったら元も子もありません。
長期的な観点で投資を行えば手間いらず、ローリスクで資産額をアップすることは大いに可能です。
確実性を増すためにはこの言葉を常に心がけておきましょう。