
2019年10月27日
TBS系列”がっちりマンデー”にて東急電鉄が取り上げられた。
東急は首都圏私鉄売り上げNo. 1
番組では、そんな東急の儲けのカラクリの秘密に迫った。
東急電鉄とは?
100年前に、渋沢栄一により設立された田園都市株式会社がはじまり
をコンセプトに、都心と鉄道を結んで活気ある街づくりとの思いから設立。
街づくりの一環から東急電鉄が生まれた。
東急電鉄では、渋谷を中心に東京・神奈川に全8路線を運行。
1日の利用者数は約300万人となっている。
現在の取締役会長は野本弘文
経歴
1971年入社
2011年社長
2015年東急グループ代表
2018年会長に就任
関東大手私鉄 グループ売り上げ
順位 | 企業 | 売上 |
1位 | 東急 | 1兆1386億円 |
2位 | 東部鉄道 | 5695億円 |
3位 | 西武HD | 5306億円 |
4位 | 小田急電鉄 | 5246億円 |
5位 | 京王電鉄 | 4346億円 |
6位 | 東京地下鉄 | 4258億円 |
7位 | 京浜急行 | 3156億円 |
2位に倍以上の売り上げの差がある企業となっている。
関東大手私鉄路線全長
ここでは売り上げとは逆に、関東大手私鉄の路線の距離を計算している。
順位 | 企業 | 路線距離 |
1位 | 東武鉄道 | 463km |
2位 | 東京メトロ | 195km |
3位 | 西武鉄道 | 179km |
4位 | 小田急電鉄 | 120km |
5位 | 京急 | 104km |
6位 | 京浜急行 | 87km |
7位 | 京王電鉄 | 84km |
京急の全長は104.9kmと、全体の5位となっており、1位の東武鉄道の4分の一の距離となっている。
関東私鉄No. 1東急の儲けのカラクリ
路線は短いにも関わらず、首都圏No.1のワケに番組は密着。
乗り入れの活用を行い売り上げアップ
東急では列車の乗り入れを行い、利便性を高めている。
結果、乗り入れが増えたことにより、売り上げアップに繋がる。
乗り入れ前 2012年度
乗り入れ後 2018年度
比較をすると、1日あたり9万4000人増となった。
乗り入れのデメリット
列車・・・・どんどん乗り入れできる
運転手・・・乗り入れできない
路線毎に運転手が変わる必要がある点。
もう一点が、車両毎にシステムが異なり、前後の車両感覚や、管理する安全装置の違いが生まれる。
路線が変わるタイミングで、専用の鍵で切り替えを行う必要がある。
また、自社車両のみならず、乗り入れする車両それぞれの車両のクセを知っておく必要がある。
的確なダイヤ管理
運輸司令所
東急のほぼ全路線+乗り入れ他社の電車
1日4000本のダイヤを管理している。
ダイヤグラムと呼ばれる列車の運行表を使い、電車の管理を行っている。
遅れが発生した場合などには迅速な対応が求められる。
東急沿線がオシャレ
会長の野本曰く、東急沿線がオシャレなのは「大学」があるため。
若者の新しい情報がすぐに入り、大学卒業後も沿線に移住する方も多く、常に新しいブランドが構築されている。
東急の街づくり
とにかく快適に!便利に!をコンセプトに
鉄道が誕生したことによって、田園調布・二子玉川・中目黒・代官山・たまプラーザといった人気の街が出来上がった。
現在東急グループが力を入れているのは渋谷。
再開発真っ只中の主要駅。
SHIBUYA109や東急プラザなど、東急お膝元の街。
・渋谷マークシティ
・渋谷ソラスタ
・渋谷フクラス
・セルリアンタワー
・渋谷スクランブルスクエア
・渋谷ストリーム
・渋谷ヒカリエ
東急のビル建設のこだわり
渋谷はその名の通り谷型の地形となっており、もともと駅周辺には川が流れていた。
地形の影響から坂道が多くアクセスが悪くなる。
東急では、地下と地上を結ぶアーバン・コアと呼ばれる移動空間を建設することにより、利便性を改善。
渋谷ヒカリエでは、地下3階から地上2階までをエスカレーターで結び、水平に宮益坂へアクセス出来る渡り廊下を建設。
青山・表参道方面への利便性がアップした。
郊外駅の街づくり
旧南町田駅では、大型のショッピングモールがあるものの、反対側は車道や公園などがあり、暗く安全面が乏しい街並みだった。
東急では、車道をなくし公園とショッピングモールを一体化、南町田グランベリーパーク駅を作り、公園を24時間通り抜け可能にし、安全な街を作り上げた。
東急の今後
2022年
新たに相模鉄道の路線が追加される。
「相鉄線」西谷駅から「東急線」日吉駅をつなぐ路線が開通予定。
「相鉄線」と「東横線」が直通運転で結ばれることになり、新幹線が通る新横浜駅を通過することによって、さらなる利便性が見込める。
2019年
渋谷スクランブルスクエア東棟がオープン。
人の流れを大きく妨げてきていた"国道246号線”
渋谷駅から渋谷スクランブルスクエアを経由し、渋谷ストリームまでアクセスできるようになる。
この効果により、恵比寿・代官山エリアにも人の流れを生むことができる。
駅周辺の人の流れを作ることができる為、回遊性がアップでき、回遊性のアップは街全体の売り上げ上昇に繋がる。
さらに街の利用者が多くなれば、路線などの利益にも直結してくる。
首都圏の人口は増加の一途を辿っている為、今後の株価アップも大幅に期待が伺える。