ギターは資産になる?実物資産の投資先として優れている3つの理由を紹介

どの時代にも音楽は欠かすことが出来ません。

 

音楽はカセットテープの時代からCDへと形式が変わり、今ではストリーミング再生されるほどになりました。

 

CDを買う方は減りましたが、youtubeなどでアーティストが楽曲を公開すると瞬く間に再生回数が増え、人気のあるアーティストでは1億回再生なども珍しくありません。

 

そして、デジタルな要素が強まった昨今でも、変わらずにバンドスタイルが流行っています。

 

この記事では、そんな音楽やバンドに欠かす事が出来ない楽器であるギター。

 

その「ギターの資産価値」についてお話をしていきます。

 

この記事から分かること

 

・ギターが投資先に優れている3つの理由が分かる

・ギター投資のメリット・デメリットが理解できる

・高額で取引がされているギターが分かる

 

この記事をお読みいただき、ギターの投資価値について理解を深めていきましょう。

 

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ギターが投資先として優れている3つの理由

バイオリンのストラディバリウスなどには数十億円という値段が付く事で有名です。

 

ギター自体の歴史はまだ浅い為、バイオリンにはかないませんが、それでも数千万円という値段が付くギターがこの世界に存在します。

 

ギターが資産価値のある投資先として優れている点は3つあります。

 

3つの根拠

・値が落ちにくい

・希少性

・世界的な需要

 

3つの根拠を詳しく確認していきましょう。

 

ギターが投資に優れている理由① 値が落ちにくい

ギターは購入時よりも値段が落ちにくい点が資産として優れている点です。

 

例えば、中古で10万円のギターを購入し5年ほど使用したと仮定します。

売却時の状態にもよりますが、そのギターは9〜10万円ほどで再び売却できる可能性が高いのです。

(※楽器店や中古買取業者などに買い取ってもらう場合は買取金額が下がりやすくなります。)

 

買取店やフリマアプリでの売却では手数料が引かれますが、それでも家電製品や洋服などの価値が落ちやすい商品などと比べると、遥かに金額を維持したまま売却ができます。

 

ある程度の目利きがある方は、楽器店などよりもオークションサイトやフリマアプリで売買を行なった方が余計な手数料を取られずに済みます。

ギターが投資に優れている理由② 時間の経過とともに希少性が増す

ギターは時間の経過とともに本数が少なくなり希少性が高まります。

 

ギターの希少性が増す理由

・本数が少なくなる

・塗装に風合いが出る

・水分が抜けて木材の鳴りがよくなる

・現在では使用できない木材を使用している

 

昔は特に規制のなかった木材などが、近年では環境への懸念から取引が制限されている場合があります。

 

ハカランダやマホガニー、メイプルなど、ギターに多く使われてきた木材も、CITESと呼ばれるワシントン条約で輸出入が制限され、以前に比べて良質なものは中々入手しづらくなってきました。

 

ヴィンテージのギターでは今では希少となっている木材を、条約の制定前に使用したモデルも存在します。

一昔前に製造されたからこその希少性が生まれているのです。

 

ギターが投資に優れている理由③ 世界的に需要がある

邦楽・洋楽という言葉があるように、音楽は世界的に親しまれています。

古くはビートルズやジミヘンドリックスの時代からギターが使用され、メタルやパンクなどの音楽が誕生しました。

 

現在はEDM系のシンセサイザーを駆使した音楽が主流となってきましたが、それでも数多くのギターサウンドが使われています。

 

ギターは世界的に需要があり、その人気から価値が落ちずらくなっています。

 

今後もITの技術は目まぐるしいスピードで発展をしていきますが、その中でもギターの存在価値は落ちないでしょう。

ギターが実物資産である理由

株や債券などは金融資産と呼ばれており、金や不動産などの形があるものは「実物資産」と呼ばれています。

 

株などは購入をしても権利を買うものですので触れる事はできませんが、ギターはもちろん触ることができ演奏する事が出来ます。

 

実物資産であれば実際に触れることが可能な為、自身の趣味の延長として投資が行える醍醐味です。

ギターは長期的な投資である

冒頭でもお話ししたように、バイオリンのストラディバリウスの価値は年数の経過によるものです。

 

元々の製造本数だけでの価値もありますが、長い年月を経過する事によって木が乾燥し水分が蒸発します。木の変化は当然サウンドにも影響してくる為、希少価値の高いギターでした出せない音を求めて需要が生まれているのです。

 

ギターの製造段階でも木材の水抜きはしっかり行いますが、完全に抜けきるには何十年という歳月が必要です。

長期的な保管が塗装に影響する

現在は安価で手間があまりかからない「ウレタン塗装」というのが主流ですが、ヴィンテージのギターでは「ラッカー塗装」と呼ばれる塗装が基本でした。

 

「ラッカー塗装」は何層にも薄い塗膜をギターに吹きかけ塗装を行う方法の為、手間や時間がかかります。しかし、この「ラッカー塗装」は外気の変化や湿気などの影響でヒビ割れる事(クラッキング)があります。

 

この塗装の剥がれもヴィンテージギターの醍醐味となっています。

 

現在は技術が進歩した為、わざとこの経年変化の塗装を再現する事ができますが、当時の木材を使用できることはほとんどなく、またレプリカであっても、技術料から100万円を超えるような値段が付けられていることが多いです。

 

そして技術の進歩が上がっても、クラッキングの風合いや木材の経年変化を完全に再現するのはとても難しいため、レプリカはあくまでもレプリカです。

 

本当の経年変化ほど、実物資産としての醍醐味です。

 

ギター投資のメリット

ギター投資が優れている点は他にもあります。

 

その他のメリット

・実際に使用する事ができる

・不況に強い

・固定資産税が掛からない

 

ギター投資のメリット① 実際に使用する事ができる

ギターは実物資産ですので実際に演奏することが可能です。演奏による劣化がヴィンテージの風合いを出し、逆にギターの値段が高くなる場合もあります。

 

技術力をもった職人が、通常のギターを製作し、あえて塗装を剥がすような「レリック加工」という作業を行うほどで、他の貴金属ほど神経質にならずに扱うことが可能です。

 

ギターは部屋のインテリアにも非常に馴染みやすいので、アンティーク家具のような楽しみ方もあります。

ギター投資のメリット② 不況に強い

株式や投資信託などは景気が悪化すると運用成績が悪化します。

不況の際には消費が冷え込み、物が売れなくなる為企業の業績の悪化し株価に影響を及ぼします。

 

ギターなどの実物資産は需要がある為、ギター本体の価値が下がることはありません。

不況により楽器店の売り上げなどは下がる場合は考えられますが、商品自体の影響は限定的と考えて良いでしょう。

 

ギター投資はインフレに強い傾向があることも知っておきましょう。

 

ギター投資のメリット③ 固定資産税が掛からない

実物資産である不動産は、所有しているだけで税金(固定資産税)が掛かってきます。

 

また株式で得られた利益や、投資信託の運用手数料など、通常の投資商品はなにかと税金や維持費がかかってくるものです。

ギターは、購入する際に消費税がかかっても、ギターの所有に対して税金が課せられることはありません。

 

節税効果は見込めませんが、確定申告等の申請は必要ありません。

ギター投資のデメリット

ギター投資を行う上ではデメリットも存在します。

 

3つのデメリット

・環境の変化

・管理・メンテナンス

・管理スペース

 

ギター投資のデメリット① 環境の変化

ギターは木材で作られている為、湿気や温度の変化を受けやすく、木がねじれてしまうなどのリスクがあります。

いくら塗装をしているとはいえ、完璧に環境の変化をなくすのは不可能です。

 

温度などの変化によりギターのコンディションが悪くなってしまうと、価値が大幅に下がってしまう恐れがあるため注意が必要です。

 

ギター投資のデメリット② 管理・メンテナンス

ギターの細長い部分をネックと呼び、演奏する際には左手で弦を押さえることで演奏ができます。

この弦を押さえる場所を指板と呼び、指板は通常塗装される事が少ない為、定期的なメンテナンスが必要になります。

 

指板のメンテナンスはオイルを塗り、油分を木に含ませることによって水分を防止します。

木材が水分を含んでしまうと、木が膨張して最悪の場合木が割れてしまう原因に繋がってしまうからです。

 

また、ホコリがたくさん付いた状態などでは電気系統に問題が発生する恐れもあります。

四季がある日本では気温や湿気の変化も大きい為、ケースにただ入れておくだけの管理もおすすめできません。

 

このような状態にならない為にも、日々のメンテナンスや管理は欠かすことができない作業の為、一種のデメリットとして捉えることが出来ます。

ギター投資のデメリット③ 管理スペース

モデルにもよりますが、ギターの全長は700〜800mmの間で作られることが多く、厚みもアコギやフルアコと呼ばれる中が空洞となっているギターは厚みが大きい傾向にあり、空洞がないソリッドギターと呼ばれるギターでも40mm程度の厚みが主流となっています。

 

その為、ギターを保管するにはある程度の場所、スペースが必要となってきます。

 

高級なギターはハードケースが付いてくる事が多いですが、そのハードケースも非常に大きい代物であり、ギターを立てかけておく為のスタンドも必要です。

 

ギター以外のスペースを確保しておく必要があります。

高額で取引されているギターとは?

ギターの価値が決まるには以下の項目があります。

 

ギターの価値を決める項目

・ブランド

・使用している木材

・モデル

・製造本数

・音

・状態

ブランドとモデル

ギターのブランドやモデルは、その価値に大きく影響します。有名ブランドや人気モデルのギターは、一般に高い価値を持ちます。

年式と状態

ギターを価値を決めるのは、他のアンティーク資産などと同じく、状態・希少性・ブランドなどが上げられ、特に、1950〜1960年代に製造されたギターは生産本数が少なく、ヴィンテージギターの中で最高峰の年代と言えます。

新品やほとんど使用されていないギターは、状態価値良く、一般に高い価値を持ちます。

オリジナリティと希少性

オリジナルや限定版のギターは、その希少性や独自性から高い価値を持つことがあります。特定のアーティストが所有していたり、特別なイベントで使用されたりしたギターも価値が高い場合があります。

市場の状況

ギターの市場状況やトレンドも価値に影響を与えます。需要と供給のバランス、経済状況、そしてギターコレクターや愛好家の間での流行などが価値を左右します。

特にアニメなどで採用されたギターなどはヴィンテージ品でなくとも価値(値段)が上がる傾向にあります。

アニメ「けいおん!」で中野梓というキャラクターが、Fenderの赤のムスタングを作中で使用した際には、楽器店で売り切れが続出したほどです。

こちらの例は一時的なものですが、下記の章にて、特に歴史的に人気の高いギターを紹介しています。

資産として価値のあるギターを紹介

現在までに数多くのギターが製造されてきました。

 

その中でも、特に高額で取引がされているギターブランド・モデルを紹介していきます。

 

Gibson Les Paul レスポール

(画像引用元:リットーミュージック

レスポールはギブソン社が1952年に発売したモデルです。

 

実はこの名前は、アメリカのミュージシャンであるレス・ポールの名前から採用されました。

レス・ポールのシグネイチャーモデルとも言えます。

 

レスポールにはスタンダード、カスタム、ジュニア、クラシックなど、数多くのモデルが製造されています。

 

開発当時はシングルコイルであるP-90と呼ばれるピックアップが搭載されていましたが、1957年ごろになると、P-490というハムバッカータイプのピックアップが搭載されるようになりました。

 

ハムバッカーはパンクやメタル、ラウド系といったバンドスタイルにとても適しており、数多くのバンドのギタリストが採用しています。

 

他にもギブソン社は「フライングV」「マローダ」「エクスプローラー」など、いわゆる変形ギターの先駆けを行なった会社でもあります。

 

Fender Stratocaster ストラトキャスター
レオ。フェンダーがストラトキャスターを開発したのは1954年

 

レスポールとは全く違った形をしており、演奏の際にギターの腕や腰の当たる部分を大胆にカットした、エルボーカットにバックカットなど、演奏者のストレスを減らせる工夫がされいます。

 

ストラトキャスターはネックとボディを別々に製造し、完成したものをネジで固定する方法(ボルトオンネック)が採用されています。従来のボディとネックを固定し製造されたモデル(デタッチャブル)とは異なり、この製造工程の簡略化が図れ、大量生産に成功しています。

 

また、ストラトキャスターは高音部も演奏しやすいように、ハイポジション部分のカッタウェイが大きく削れています。

 

Fender Telecaster テレキャスター
フェンダー社では「ジャガー」「ジャズマスター」「ジャズベース」などの数多くの名機が製造されています。その中でも取り分け人気なのが、先述したストラトとこのテレキャスターです。

 

1949年にエスクワイヤーという名称で製造され、ブロードキャスターという名前で1950年に発売されましたが、スネアドラムで同様の名前があったことから、1951年にテレキャスターという名前で発売がされました。

 

テレキャスターは本来カントリー・ミュージックなどを楽しむ為に製造されましたが、多様な音を出せることから、ジャズやパンクまで幅広いジャンルで使用される人気のモデルとなりました。

 

こちらもストラト同様ネックとボディが別々に製造されており、生産効率を上げて生産が行えるようになっています。

ヴィンテージの中にはボディとネックの製造年数が違うものも存在します。

 

 

PRS Custom22/24
ギター界の二大巨塔といえば、先ほどご紹介したレスポールを製造したギブソン。ストラト・テレキャスを製造したフェンダーですが、その両者の長所を合わせて誕生したのがPRS(ポール・リード・スミス)です。

 

良質のマホガニーやフレイムメイプルを惜しげもなく使用し、1985年に設立と、ギブソンやフェンダーに比べるとかなり後者の部類に値しますが、その技術性やデザイン性はあっという間に世界に広がりました。

 

特にマイケル・ジャクソンの生前に、彼の横でギタリストを務めたオリアンティが使用しており、今やトップクラスの知名度を誇っています。

 

PRSの特に代表的なモデルが、Custom22とCustom24という2機種です。

 

レスポールを彷彿とさせるボディに、操作性のカッタウェイを採用。

ギターを演奏する際に欠かせないドットインレイには鳥があしらわれています。

 

PRSは本体価格が他のギターブランドと比較して高めに設定されていますが、その値段の高さから希少性がとても高くなっており、中古市場でもほとんど値段を落とさずに取引がされています。

 

家にあるギターが資産になるかも?

90年代はバンドブームがあり、2000年代に突入してからはガールズバンドの台頭やアニメなどでもギターが多く登場するようになりました。

 

中学生・高校生などでギターを始め、Fコードでつまずいてしまい、そのまま実家の置物となっている方もいらっしゃるのではないでしょうか?初心者セットなどのギターも、現在は廃止してしまったブランドなどがある為、年数が経過していることによって思いがけない金額となっている場合もあります。

 

一度家に眠っているギターを査定してみるのも良いでしょう。

 

下記の買取業者では、事前に電話やメールなどで楽器の状態などを伝えるだけで査定が行えます。

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