
クックパッドが苦戦を強いられている。
ネットにて簡単に調理工程を調べられるサービスから、一躍誰もが知るサービスにまで「クックパッド」躍り出た。
しかし、現在は苦戦を強いられているという。
cookpadの決算発表によると
出典:https://info.cookpad.com/ir/
売り上げ:2%減
営業収益:70%減
純利益 :50%減
と大きく業績を落とす結果となっている。
今回は大きく業績を落とすキッカケとなったその大きな原因を探っていく。
考えられる業績悪化の大きな要因
スマートフォンやタブレット端末は現代の私たちにおいて欠かすことの出来ない存在となっている。
つまり、デジタル離れといった要因は考えにくく
増税が控えた今、外食などに人が流れている点も考えにくく、別の大きな要因が考えられる。
ライバルの出現
近年ではインスタグラムなどで調理の動画を目にすることが多くなった。
またツイッターなどでは文字数140文字という制限の中から
発想豊かな料理の数々が紹介されている。
最近ではツイッター専門に活躍する方も増え、特にこのリュウジさんのレシピは
スマホ画面に収まるレシピの元、じゃがりこを使ったジャガアリゴなどで大人気となった。
磯の香りとバターの風味が奇跡的に合う悪魔の組み合わせ
— リュウジ@料理のおにいさんバズレシピ (@ore825) August 14, 2019
「レンジ海苔バターうどん」
耐熱容器にきざみ海苔2g、めんつゆ20cc、水小さじ2と冷凍うどん1玉入れラップし4分チン
良く混ぜバター10gと小ネギ乗せお好みでワサビ添え完成!
火も費も使わないのにこの旨さ、必食です!!!! pic.twitter.com/fYFIyfLs7u
毎回質の高い料理に驚かされる。
金額の壁
先述したインスタもツイッターも無料で使えるツールである。
クックパッドは無料で閲覧できるものと、月額サービス(280円 税抜き)のプレミアムサービスを展開。
月間利用者は200万人と言われている。
金額は安価ではあるが、ライバル企業が無料でレシピを紹介している点から考えると、敷居が高く感じてしまう。
ユーザー目線
グーグルにて料理を検索するとつい数年前までは一番上にヒットしていた。
しかし現在はどうだろう?
試しにチャーハン 作り方と検索してみることにした。
すると一番トップに表示されるのは「delishkitchen デリッシュキッチン」
その下には最近急成長の「クラシル」と続く
クックパッドはさらにその下に表示されるという状態だ。
ユーザー目線から見た際に、クックパッドは少々見にくいといった意見を耳にする
試しに「クラシル」のサイトと比較してみよう。
出典:https://www.kurashiru.com/recipes/fdf4cc7f-7275-45e7-b49b-df889fc19df6
クラシルのサイトは、一番上に料理の作り方が出てくる。
材料や調理時間 また動画にてまずは料理の作り方を紹介。
下にスクロールしていくと、たべれぽというユーザーの作品が紹介され、非常に見やすいサイトといえる。
一方 同じく検索で「チャーハン 作り方」と調べるとどうだろう?
出典:https://cookpad.com/search/チャーハンの作り方
真っ先にユーザーが調理したチャーハンが紹介されている。
動画などで作り方を紹介しているのではなく、いわば素人の料理が出てきてしまうのだ。
純粋にチャーハンの作り方だけを知りたい時には、使い勝手はあまりいいとは言えない
こういったユーザーのレシピ情報は、まず基本となるチャーハンの作り方を知り、調理し、また別の機会などに、味のバリエーションを増やしたい時などに利用したいと筆者は考える。
クックパッドの今後の展望
クックパッドは日本にとどまらず海外にも幅広く利用されている。
しかし、2018年4期の月間利用者は4021万人だったが、2019年2期では3864万人にまで減少している。
日本のユーザのみならず海外の層にも一層力を入れる必要があると考えて良いだろう。
クックパッドはレシピサイトとして一時代を築いたといっても過言ではない。
調理関係者に留まらず、自炊などをした方などはサイトを利用したことがあるに違いない。
設立し、約10年で上場、その後わずか2年で東証1部にまで市場を移している。
企業として素晴らしいものがあるのは間違いなく、家賃補助などの福利厚生も手厚いものがある。
働き方改革が叫ばれている現代のビジネスには欠かせない、社員を大事にする取り組みも行なっている。
今後のサービス、新規事業などに注目してみるのも面白い。